公園遊具の日常点検とは?目的や内容について解説
2023-10-27
公園の遊具が劣化していたのが原因で、子どもがケガをしたというニュースを見聞きしたことがある方は多いのではないでしょうか。
こういった事態を防ぐため、都市公園の遊具は通常定期的な点検が行われています。
しっかりと日常点検が行われている公園の遊具なら、子どもを安心して遊ばせることができそうですね。
そこで今回は、公園遊具の日常点検について具体的な目的や内容を解説しましょう。
公園遊具で行われる点検の種類
公園遊具で行われる点検は、日常点検以外に初期点検・定期点検・精密点検というものがあります。
これらはそれぞれ点検の内容や目的が異なります。
・初期点検
初期点検は、遊具を取り付けたあとに初期動作に問題ないか確認するため、製造者や施工者の判断で行われるものです。
・定期点検
定期点検は、公園の管理担当や専門の技術者が定期点検仕様書に基づいて行います。
目で見たり手で触ったりするだけじゃなく、専門の機器を使った詳しい検査も行われます。
これにより遊具の劣化具合を詳細に判断し異常を早期に発見でき、事故を未然に防ぐことができるのです。
遊具の定期点検は、最低でも年1回行うよう定められています。
定期点検は通常点検と詳細点検に分かれており、通常点検に関しては年3回、詳細点検に関しては年1回の割合で行われることが多いです。
・精密点検
分解検査や測定機器を使用した検査により、定期点検よりもさらに詳細な点検を行います。
これにより、どういった異常が起きているのか詳細に診断することができます。
こちらは年1回の割合で行われることが多いです。
公園の日常点検の目的
では公園の日常点検は、どういった目的で行われているのでしょうか。
公園遊具の日常点検は、公園の日常点検の項目の一つで、遊具に異常や劣化がないか調査するため日々行われます。
日常点検は、主に目視や触手・打診などで行います。
通常公園の管理者が行い、この作業を請け負う方は日常点検講習会を受講していることが多いです。
講習会では、遊具の点検のポイントや遊具の点検方法などについて学びます。
こうした公園の日常点検は、以下のような目的で行われます。
・遊具や施設安全性を確認する
・消耗した部材を交換するなど、公園の施設や遊具の機能を保全する
・ 劣化状況など施設情報を収集し、記録する
・落書きがないか、汚れがないかなど施設の衛生状態や快適性を確認する
・公園が周辺施設に悪影響を及ぼしていないか確認する
日々の日常点検と専門の技術者が行う定期点検が確実に行われることで、公園の遊具の異常を早期に発見でき、安全性を担保できるのです。
公園遊具の日常点検の方法
遊具の日常点検の方法には、主に以下のようなものがあります。
・目視
目視は、その名の通り目で見て劣化具合を判断する方法です。遊具全体を見た後に、表面の状態・接続部・支柱・基礎部など各部材を細かく点検し、偏食や腐食、傷やサビなどがないか丁寧に確認します。
・触診
遊具の表面を手で触り、目では見えにくい亀裂やささくれなどがないか確認します。
・聴診
遊具を動かしたとき、異常な音を発していないか確認する方法です。
・打診
ハンマーで遊具を軽く叩いてみて、音により亀裂や腐食の有無を確認します。
これにより、目視や触診ではわかりにくい異常を発見できる可能性があります。
公園遊具の日常点検の主なチェックポイント
公園遊具の日常点検では、主に以下のようなポイントをチェックします。
・ブランコなどのチェーンが変形したり切れたりしていないか、ひどい錆はないか
・遊具にヒビや穴がないか
・遊具周辺の地面にへこみなどがないか
・遊具のロープの状態は適正か
・遊具全体ががたがた揺れることはないか
・木材の部分が割れていないか
・ボルトやナットに緩みがないか
・動かした時に異常な音がないか
公園遊具の点検に関する資格
公園遊具の点検は、定期的に資格を持っている専門業者が行うことで素人には発見が難しい異常を早期に発見することができ、事故を未然に防ぐことにつながります。
では、公園遊具の点検に関する資格にはどういったものがあるのか、ご紹介しましょう。
点検を業者に依頼する場合は、以下の資格の有無を確認すると、業者の良し悪しを判断する目安となるかもしれません。
点検業務に関わる資格
・公園施設点検管理士
JPFAが実施する公園施設点検管理士認定講習会を受講し、公園施設点検管理士認定試験に合格し登録された者に与えられる資格です。
点検業務のみに特化している点検のプロといえるでしょう。
・公園施設点検技士
JPFAが実施する公園施設点検技士講習会を受講し、公園施設点検技士認定試験に合格し登録された方に与えられる資格です。
こちらは国が唯一認めた公園施設における点検・診断に特化した技術者資格です。
点検だけじゃなく設計から修繕まで包括的に関わる資格
・公園施設製品安全管理士
公園施設製品安全管理士は、公園の点検だけでなく設計や製造、修繕にも関わることができる資格です。
・公園施設製品整備技士
公園施設製品整備技士は、公園施設製品安全管理士の指導のもと、担当技術者として公園の点検だけでなく設計や製造、修繕などに関わることができる資格です。
4つの資格の違いについて
公園の点検に関する資格には、上記の4つがあります。
それぞれの違いがよくわからないという方もいるのではないでしょうか。
「公園施設点検管理士」と「公園施設点検技士」は国家資格です。
主に日常点検や定期点検に関わるもので、それ以外の詳細な点検や修繕業務などに関わることはできません。
一方「公園施設製品安全管理士」と「公園施設製品整備技士」は、公園の設計から施設の修繕まで公演業務に包括的に携わることができます。
協会会員企業の技術者のみが認定対象となります。
点検だけでなく修繕までお願いしたい場合は、これら2つの資格を持っている業者に依頼しなければなりません。
まとめ
公園の遊具の点検には、日々の日常点検のほかに定期点検や精密点検などがあります。
日常点検は公園の管理者が担当することがほとんどで、目で見てわかる範囲の異常は発見できますが、遊具内部の劣化など目に見えない異常を発見するのは難しいかもしれません。
遊具の安全性を保ち事故を未然に防ぐには、日々の日常点検だけではなく専門の資格を持った技術者の詳細な点検も必要です。
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